脱ダムを熱く語る田中康夫長野県知事
来阪中の田中康夫長野県知事のお話を伺う機会があった。
打合せの場所に来られた知事は、トレードマークのヤッピーを胸にボストンバック一つの身軽な感じであったが、迎える私達の方には緊張が走った。
天野礼子さんのインタビューによどみなく答える知事の脱ダムへの思いは、そばで聞いている私の心の奥にズシンズシンと響いてきた。
知事の言葉の中で印象に残った言葉を列挙すると
・公共事業の太ったブーメラン現象
地方での公共工事のうち殆どが大手ゼネコンの仕事、地元企業が参加できても利益の8割は東京のゼネコンに入る仕組みになっている
・政・官・業に学・放(マスコミ)の5角形の関係
従来のトライアングルに加えて大学(学)・マスコミ(放送)が加わり強固なネットワーク
・方針転換を敗北と受け取る行政職員
だから一度決めた事はなかなか変更できない
・川や湖の水は皆が共有する物
土地は個人がなにがしかの代償を払って所有するが、明治29年に制定された水利権はその時小作をしている人が有する権利となり、何ら代償を払っていない。
川や湖の水は多くの皆が共有する物で、個人が有する物ではない。
・必要な場所でなく作りやすい場所に
ダムは必要なところに作られるのではなく、役人が机上に地図を広げ岩盤の強固な作りやすい所を見つけ建設していく。