全国最年少の女性市長誕生
17日投票のあった尼崎市長選。
2期8年議員を務めた白井文候補を市民派の議員が推していたこともあって選挙応援に入りました。
白いスーツを着て尼崎駅前で演説をしていた白井さんはスリムで背が高く人の心を引きつける候補者でした。
演説を終えた彼女に一人の男性が歩み寄り握手を求めに来られました。
現状を変えて欲しいという願いなのか彼女へのアドバイスなのか少し離れていたのでわかりませんでしたが、住民の期待の大きさがわかりました。
いずれにしてもこれからが大変。でも初心を忘れず情報公開を徹底し、住民の皆さんの為の行政を尼崎モデルとして作って欲しいとエールを送ります。

以下朝日新聞の11月24日の社説です
この連鎖はなんだろう
横浜、鳥取、山口、熊本、新潟。
今年に入って、県庁所在地の市長選挙で各政党相乗りの現職や後継候補が無党派、市民派を掲げる新顔候補に敗れるケースが相次いでいる。
先の兵庫県尼崎市長選では元市議で42歳の女性が、自民、民主、公明など5党に推された現職を破り、全国最年少の女性市長が生まれた。中都市でも無党派の風が吹いた背景には、長引く不景気や財政悪化という閉塞感のなかで「流れを変えたい」という住民の意識があるだろう。
尼崎市長選で注目されるのは、過去最低の32・25%という低い投票率にもかかわらず、無党派の新顔が勝った点だ。現職は政党や労働組合など多くの団体に支えられる組織選挙に頼り、投票率が低い方が有利だとみられていた。しかし、新潟市長選でも40%を切る低投票率で元助役が敗れ、どちらも「無党派の風が吹くのは投票率が高いとき」という従来の常識を覆した。
政党離れが一段と進んだ、というだけでは説明しきれない、新しい地殻変動が有権者の間に起きているのではなかろうか。
2000年に地方分権一括法が施行され、地方分権が進んでいる。各地の改革派知事の動きにみられるように、「首長を代えれば、地域が変わる」という手応えを住民が感じ始めている面もあると思う。
一昨年の総選挙では、東京だけでなく各地の県庁所在地で自民党が民主党に敗れるという「1区現象」が起きた。その後、長野、栃木、千葉で無党派知事の誕生が相次いだ。今年3月の横浜市長選では、37歳の新顔が4選を目指した現職を破る「横浜ショック」も起きた。
総選挙では民主党に流れた無党派層は、その後の首長選挙で無党派首長を生み出した。民主党はこの間、自民党と相乗りして敗れるケースが目立つ。
地方議会での与党という既得権を優先して、安易に相乗りを選ぶ政党のやり方は有権者からそっぽを向かれている。
来春には統一地方選がおこなわれる。住民が政治にどんな理念と政策を望んでいるのか。政党は当たり前の市民感覚をもっと
大切にしなければなるまい。目覚めないままでいれば、有権者の「反乱」はさらに広がるだろう。
無党派市長を支える勢力は議会では少数になることが多い。長野県の知事と県議会のような対立、混乱が生まれるかもしれない。それでも、既成政党や長老議員が牛耳る議会と、それに乗っかる市長という関係では表に出てこなかったような問題点が、市民の前にさらけ出されるとすれば、それは悪いことではない。
無党派市長の多くは、「徹底した情報公開」を公約に掲げた。その姿勢を貫いてほしい。情報公開は行財政改革だけでなく、議員に説明責任や透明性を求めることで議会改革にもつながるからだ。