Q1■洪水対策のダムにどうして反対するのですか?
A1こんなにあるダムの問題点
◆ダム建設は新たな大洪水の原因
土砂崩れや地震、ダム寿命による決壊などダム災害の可能性が増大しまず。山をけずってダムをつくったために出水が増えた例が多くありまず。下流の治水のために地元が大きな危険を背負うことになりまず。
◆ダムは砂がたまって、はいそれまで。
百年に一度の洪水対策といいながら、ダム湖には砂がどんどん堆積して、ダムの寿命はら50年以下。今までつくられたダムのほとんどが予想より早く砂がたまってその機能を失っていまず(総務庁調査結果)。
治水機能を失ったダムが放置される程、危険なことはありません。
◆寿命のつきたダムは、撤去するしがない
コンクリートの寿命は長くて百年、土砂を蓄えたダムは崩壊の危険。建設後の維持補修やさらにはダムの撤去費用など大阪府は一切考えておらず、その予算も不明。
◆流域面積や流量も小さく、ダムの効果は疑問
ダム予定地の流域面積(降雨を受け持つ面積)は全流域面積の3%しがなく、この小さな地域に、府の想定通りの降雨パターン(タイミング・時間・降雨量)で雨が降り、しがもそれ以前にあまり雨が降っていなくて、ダムに水が貯まっていない場合にしが、その効果は生まれません。
ダムによる洪水対策は意味のない机上論でしがありません。過去の水害は東植尾川上流の大規模な採石等の乱開発が主な要因です。森林が残り、保水力のある慎尾川上流域に森林を削ってダムをつくるなど本末転倒です。
◆河川改修に置き換えることが可能
ダムをつくらない場合は、わずが10〜20cmの川底浚渫か、堤防の高さを上げることでまかなうことがでぎます。この方が確実な効果があり、大きな環境破壊になりまぜん。
Q2 飲み水利用など渇水対策として必要?
A2洪水調節と河川維持用水の確保が目的で、飲み水利用の計画はありません。日照りの時に、ダムがら河川への放流により川の水量を保つ(河川維持用水の確保)計画ですが、ダム白身は水をつくることはできず、日照りが続けぱ、ダムの貯水量も減るため、河川維持用水の確保は疑問でず。
Q3 ダムが決壊・・その被害は?
A3ダムの最大貯水量130万トンが一気に流れ出し
た場合は、幅100m、高さ13mの水の壁が長さ1000m、常時水量の50万トンが流出した場合は、幅100m、高さ5m、長さ1000mの水が一気に流れ出ることとなり、ダム直下の町では河川の近くの家が流されるなど大変な被害となります。大雨による河川の増水は予測できても、ダム決壊による出水は事前に予測できず(人の常駐ずるダム管理事務所は設置せず、緊急時の対応不可能)、避難が遅れるなどで多くの人命が失われることになります。
地元説明会での住民からの「ダムは絶対に安全か」の問いに対して、大阪府は何ら回答できませんでした。
Q4 ダムは河川改修のみの治水対策よりも経済的に効率が良いのではないか
A4ダムは経済的とはいえません。府の資料によると平成2年時の経費比較で、ダム十河川改修か約810億円(うちダム建設費100億円)、河川改修のみの場合は約860億円とダム十河川改修の方か約50億円安くなっています。しかしこれにはダムの維持費やダムによって失われる自然や文化などの価値か全く考慮されていません。また、百年(コンクリート耐用年)後のダムの取り壊しには多額の費用か必要となります。
Q5 ダムに頼らない洪水対策は?
A5 治水対策は流域全体で考えるべきで、森林を守り育てること、東槙尾川上流部の採石跡地の植生回復や遊水地としての利用、下流域での遊水池の設置、の道路舗装や雨水の利用などを計画的に進めること、
今あるため池や水田などの有効活用を図るなど河川以外でも雨水の処理を受け持つという発想に切り替えていくことか大切です。
Q6 ダム湖周辺は桜並木で観光拠点になるのでは?
A6ダムは観光資源にならず、文化遺産を壊します。全国で数多くのダムかありますが、ダムそのもので観光に成功している例はほとんどありません。河内長野市の滝畑ダムは、ダム周辺ではなく、上流のキャンプ場や川の自然そのものに人か集まっているのです。
たとえダム周辺に桜並木をつくっても、アオコや淡水赤潮か発生したダム湖は、マイナスイメージでしかありません。慎尾山は西国4番の札所として市内随一の観光地、千五百年もの歴史を刻んできた施福寺とそれを包み込む自然こそ、後世に残すべき遺産です。
「どうしてこんなところにダムか必要なの」と、巡礼者からも見直しの声か多く寄せられています。
これでもあなたはダムを信じますか?