自治体議員勉強会を開催して
今日は第42回自治体議員学習会。3ヶ月に一度開かれ参加者の持ち回りで10年以上続いている学習会です。
今回は泉大津市議の応援を受け和泉市で開催しました。
テーマは2つ。“予算書の見方”、“シェルターから見えてきた女性の人権”。
予算書の見方は和泉市の企画財政部のご協力を頂きました。予算編成で非常にお忙しい時期ではありましたが、部長の理解でお願いすることが出来ました。日本経済の全体像もわかり、予算編成の担当者の本音も聞くことが出来、皆さんに好評を頂きました。
午後からは関西で初めて民間シェルターを立ち上げた上田美江さんの話。
上田さんとは95年北京での世界女性会議に「大阪府友好の翼」の団員としてワークショップを開催してからのお付き合い。40年間勤めた退職金を元手に民間シェルターを立ち上げた行動の人でもあります。
2001年10月に“DV防止法”が成立し、夫、恋人、親しい間柄の人からの暴力の防止および被害者の保護を図ることが法に基づいて出来るようになりました。
今までは夫婦喧嘩は民事と片付けられ警察に訴えても取上げて貰えませんでしたが、今は警察や配偶者暴力相談支援センター(婦人相談所など)が連携して相談、援助、保護をしてくれるようになりました。
一例を挙げますと、夫は武術家、新婚間もない頃から暴力が始まり、最初は目を徹底的に傷められたそうです。顔が腫れ上がり目も見えにくくなれば外出もままならないだろうということで目がやられ、次は膝と暴力は続いたようです。
一度電話で相談があったときはシェルターに駆け込む勇気がなく、半年ぐらい音信不通だったそうですが、次にSOSが入ったときは命の危険を感じるぐらい切羽詰った状態だったそうです。結局離婚が成立し、夫は懲役刑を言い渡されたそうです。
二例目は大会社の部長の例。妻は夫が夜遅く部下を何人連れ来ても、すぐに懐石風の料理を作ってもてなす。それが誇りでもあったそうです。
冷蔵庫にはその準備が出来ていて、時には明け方までかかって100枚以上の皿を洗うこともあったそうです。そんな生活に疑問を持つと暴力を振るわれたそうです。
加害者はサラリーマンが多いそうですが、中には牧師や教師、公務員もいるそうです。
又女性だけでなく、子どもたちに与える影響も深刻です。当初は母親への暴力に恐怖を感じていた子ども対もやがて自分を守るためには心にバリアを築き、何も感じないようになっていくそうです。
そうでもしなければ自分を守ることが出来ない位強いショックを受けていると言うことなのでしょう。暴力をふるう男性は子ども時代に父親から母親への暴力を見ていた場合も多く、父親の暴力が次の世代の暴力を生むという悪の連鎖を作っています。DVから女性を守ることは子どもたちを守るということでもあります。
加害者はごく普通の市民生活を送っている人で、社交的、紳士的で話を聞いたときは「あのひとが・・・」と信じられないぐらいの人が多いそうです。
おしなべて自分自身を大切にしない人、妻を所有物と考える人が暴力を振るう傾向が強いそうです。
シェルターはDVから逃れてきた女性や子どもたちが安心して体を休め、新たな人生を歩みだすための準備をするところです。そのためには精神的、経済的、法的などさまざまなサポートが必要です。
上田さんが代表をしている“スペースえんじょ”は全国で8番目のシェルターです。専従スタッフは上田さんを含め二人しかいません。もっと体制を整えたくても資金的にかなり厳しいようです。
活動をサポートしてくださる人は、下記にて宜しくお願いします。
・ 賛助会員一口 五千円(上限なし)
・ 団体     年会費 一万円
・ かんぱ    随時歓迎 何口でも可
・ 郵便振替 講座番号0090−7−21733
・ 加入者名 スペースえんじょ