今回私は次の4点を質問しました。
@槇尾川ダムについて
A小学校の施設等について
B環境条例について
C自動車文庫について
その要点をご紹介します。 尚以下の要約を解りやすくするため当日の質問以外での当局とのやり取りについても掲載しています。

<槇尾川ダムについて>
論点は@ダム計画の不当性、A住民への正確な情報公開
の2点です。
ダム計画の不当性について
@大雨が降ったときの洪水流量(基本高水流量という)を切り上げ処理で過大に評価していること
<質問>大阪府は100年に一度の大雨が降ったときの最大流量を710d/秒と計算し、これを切り上げ処理して750d/秒を基本高水流量としている。河川の改修等により河川の流下能力を700d/秒とし、不足の50dをダムで対応する計画である。
従ってこの切り上げ処理をしなければ10dの為に100億以上かけてダムを建設するという事になる。無用な切り上げ処理はすべきではない。
<答弁>切り上げ処理は一般的になされていることであり、府内の主要河川も同様の処理をしている。
<再質問>府内の主要河川でも切り上げ処理していない河川が存在し、且つ他府県での事例でもこれが一般的とは言えない。切り上げ処理の根拠となっている千田稔氏の著書は個人的な見解と理解すべきであり、河道計画に関する権威ある著書にもそのような記述は見られない。
〜議論は平行線〜

Aダムサイトの基本高水が不当に高く見積もられていること
<質問>大阪府のダムサイトでの基本高水85d/秒はダムの流域全てに1時間最大雨量の雨が降って、それが全てダムに集まったと考えた時の流量を上回っている。このような事はあり得ない。ダム計画が過大な証拠である。
<答弁>別の合理式で計算しても85dは正しい。ダムから最も遠い地点からダムまで洪水が到着する時間(洪水到達時間)が20分と短く、それの影響で流量が相対的に大きくなる。
<質問>ダムから3.3Kmも離れた標高600mの槙尾山頂からダムまで20分で水が流れるなど、想像出来ない。20分の根拠を示してもらいたい。
<答弁>国土交通省砂防技術基準(案)に従い山から河道迄の流入時間と川のダムまでの流下時間の合計で算出した。流入時間は山地での流域面積2.0Km2での流下時間が30分であることをもとに今回の流域面積から換算して求めたのが10分と流下時間10分の合計20分である。
<質問>流入時間の計算が一つの方式でしか求められていない。上の技術基準(案)にも山地での流入時間の計算は複数の方式で計算し評価するよう定められている。大阪府の計算の内容(面積比での換算方法)にも疑義があり、他の方式でも流入時間を求めて欲しい。
<答弁>流入時間は標準的な方式で行っており、問題はない。他の方式で評価したければそちらで行って欲しい。
<質問>当方で計算した他の方式での流入時間は40分から70分の結果が出ており、大阪府の10分は極端に短く、この値を使用することは危険である。計算の詳細をチェック願いたい。他の方式の計算ではダムサイトの基本高水は55dとなる。これは最初に述べた全ての雨水を集めた量の70%程度であり、一般的な山地での流出係数0.7とも一致する。
以上のことから大阪府のダムサイトの基本高水は過大すぎ、これをもとにダムが必要だとの結論は暴挙と言わざるを得ない。
<答弁>計算については検証し、結果がでたら回答する。
<本件は私のHPに詳しく掲載しています>
B住民への正確な情報提供
<質問>大阪府はかねてよりダムが出来れば槇尾川上流部では100年対応が可能と説明している。ところがダム上流部の大川橋ではダムが出来てもそれだけでは100年対応の流下能力には大幅に不足し、ダムでカットする50dの2倍の河川改修が必要となっている。説明の矛盾がある。地元に正確な情報提供が必要ではないか。
<答弁>上流部とはダムと大川橋間をさしており、大川橋ではダムのみで100年対応が出来ないのは今までも言っている。矛盾はない。
<質問>一般的な上流部とは河川の中央から上流を指しており、詭弁だ。この情報をもとに地元住民はダムが出来たら安心と判断しているのではないのか。再度正確な内容で住民への説明をすべきだ。
<答弁>機会を捉えて説明会を行いたい。

<小学校の施設等について>
今夏私は市内の20の小学校を全て見学し、その結果を踏まえ今回は施設の問題について質問致します。
@フールの洗体槽について
旧厚生省は遊泳時の衛生基準にてプールの洗浄はシャワーで十分、腰洗槽は不要との通知を出しましたが、市内の使用実態と廃止に向けての考えをお聞かせ下さい。
<答弁>小学校で10校が使用中で、中学校はなし。学校薬剤師等のに意見を聴取し、廃止している自治体の実情も勘案し、検討して参りたい。

A学校の維持補修費等について
<質問>学校の維持補修費と学校配当についての考え方は。堺市では校長の裁量で迅速な処理をしているが。
<答弁>維持補修費は年間小学校で618万円、中学校で309万円。学校配当はしていないが、事務の効率化等の観点から前向きに検討したい。
<再質問>学校配当はどれぐらい考えているか。
<答弁>現時点では具体的に申せないが他市の事例を参考に来年度に向けて検討したい。
<質問>学校消耗品の購入について市の登録業者でないと購入できないが、他市では急ぐ時や価格等の理由で他の業者から購入している。検討できないか。
<答弁>現在1件10万円未満の消耗品は学校長専決で、指名登録業者から購入しているが、学校要望もあることから、他市の事例も参考に検討したい。

Bスクールゾーンの現況及び登下校時の安全について
<質問>スクールゾーンの現況及び登下校時の交通事故の実態について聞かせてほしい。
<答弁>スクールゾーンの登下校時の車の規制は十分守られているとは言えない。対策としては警察官が学期初めや月初めに立ち番をしたり、教職員やPTAが交通安全の指導に当たっている。交通事故は小学校5件、中学校1件で、入院は2件です。通行規制道路での事故は無かった。
<質問>押しボタン式分離信号の導入は考えられないか。
<答弁>横断中の交通事故は3件あったが、こうした事故に有効な手だてとして、関係課ともあわせて警察に要望したい。

D学校施設等について
<質問>今後の増設及び新設時のエコスクールの導入及び地域との連携に取れる余裕教室の活用について。
<答弁>現状においても環境に配慮した改修を行っているが
一部エコスクールの導入も視野に入れながら検討したい。余裕教室については児童の減少傾向を考慮し、地域教育の推進が図れる効果的な利用を目指して、検討すべき課題と認識している。
<質問>職員室へのクーラー設置の考え方、及び設置計画について
<答弁>職員室へのクーラーの設置については議会からの要望及び府下他自治体で既に導入されていることから、快適な職場維持のために、前向きに検討したい。
財政的な問題もあるので年次計画を策定して取り組みたい。
<質問>図書費の配分について。各校均等割りのウエイトが高いため、児童数の多い学校は一人あたりの図書費が非常に少ないという矛盾が出ている。
<答弁>学校図書館の水準を維持しつつ、格差是正のため均等割額の見直しを検討したい。
<質問>司書ボランティアは1年の配置では短すぎる
<答弁>原則1年であるが2年の例もある。3学期早々に次年度の派遣について意向を打診したい。ボランティアの意向も聞きながら、複数年派遣を検討する。
<質問>給食食器への陶磁器の導入についての考え方について。
<答弁>平成15年以降、出来るだけ早い時期にモデル校選定を考えたい。

<自動車文庫について>
<質問>来春シティープラザ図書館の開館に伴い、図書館から近いところについては、自動車文庫の巡回が廃止されると聞いているが、自動車文庫の現状及び今後の展開について。
<答弁>自動車文庫の利用状況であるが、平成13年度実績では67,350冊で、32カ所巡回し、シティープラザの開館により19カ所を廃止及び統合する方向で検討している。
一台の年間の維持費は約2500万円である。今後は現図書館、シティープラザ図書館の2館を核とし、にじの図書館を含めた3館によりサービス網の充実等を図っていきたい。
<質問>廃止予定の箇所で利用者が多く、且つ継続の要望が強いところには、何らかの柔軟な対応が出来ないか。
<答弁>シティプラザ図書館に比較的近い地域については、年間の開館日や開館時間も大幅に拡大し、今より豊かなサービスを提供できるものと考えている。
団体貸出制度もあるので、それらの活用も含めて利用して頂きたい。

<環境保全条例について>
<質問>9月半ば盛土の崩落がありました。盛土行為については条例の19条で許可が必要ですが、崩落の原因について。
<答弁>法面の傾斜角度の改善中に発生したもので、地下浸透水の処理対策が不十分な事、盛土勾配が適切でなかった事が原因である。現在復旧工事に取りかかっている。
<質問>市の指導経過は
<答弁>抜き打ち的に現場パトロールを実施し、条例違反が確認できた場合は、その都度口頭指導、文書での措置命令(5回発行)している。
<質問>新河川法では治水はため池や、山林、遊水池など流域全体で小さなものを集めて治水力を確保するとなっているが、今後このような埋め立てをどう考えるか。
<答弁>和泉市の山林が、残土で埋め尽くされないよう、協議の際には十分話し合っていきたい。
<質問>条例の規制強化は出来ないか。
<答弁>残土埋め立て行為に関する高さ、土質、傾斜角度等の問題点、課題を抽出し、法的根拠を確認しながら検討を進めたい。又関連法令を参考に、指導に当たっての運用マニュアルを作成し、慎重に埋め立て許可の判断を行うと共に、行政指導を行いたい。